【ネタバレ解説】金田一少年の事件簿R|ファイル40 狐火流し殺人事件

漫画

金田一少年の事件簿Rの事件の一つ「ファイル40 狐火流し殺人事件」のネタバレ解説記事です。

 

以降はネタバレを含みますのでご留意ください。

ネタバレ解説

被害者の人数:3人

怪人名   :なし

ストーリー :★★★★

犯行トリック:★★

動機の同情度:★★★

管理人満足度:★★★

珍しく美雪、剣持警部、明智警視、高遠などのレギュラーメンバーが登場しない事件。

金田一は6年前にカブスカウトに所属しており遭難した経験がある。

今になりその時一緒に遭難した10人のうちの一人、月江茉莉香が亡くなったという電報が届く。

金田一は茉莉香の葬儀に参加するために白狐村に向かうが、茉莉香が亡くなったのは2ヶ月も前であった。

登場人物

本事件の登場人物です。

・金田一 一(17歳)

高校2年生。
名探偵金田一耕助の孫で普段は落第すれすれだが実はIQ180の天才。

茉莉香が亡くなったという電報をもらい白狐村に駆け付けた。

 

・七瀬 美雪(17歳)

高校2年生
金田一の幼馴染で優等生。
事件に遭遇した時は金田一の助手としてサポートする。

今回は珍しくプロローグ以外登場せず。

 

・桃瀬 心平(17歳)

6年前に遭難した10人のカブスカウトのメンバーの一人。

茉莉香が亡くなったという電報をもらい白狐村に駆け付けた。

現在はバスケをやっていて背が高い。

 

・蝉沢 忍(17歳)

6年前に遭難した10人のカブスカウトのメンバーの一人。

茉莉香が亡くなったという電報をもらい白狐村に駆け付けた。

メンバーのムードメーカー。

 

・緋森 美咲(17歳)

6年前に遭難した10人のカブスカウトのメンバーの一人。

茉莉香が亡くなったという電報をもらい白狐村に駆け付けた。

メンバーで一番の美人。

亮と交際している。

 

・鐘本 あかり(17歳)

6年前に遭難した10人のカブスカウトのメンバーの一人。

茉莉香が亡くなったという電報をもらい白狐村に駆け付けた。

ドジな性格で6年前の遭難騒動の際に蛇にかまれた(毒蛇ではない)。

 

・梨村 亮(17歳)

6年前に遭難した10人のカブスカウトのメンバーの一人。

茉莉香が亡くなったという電報をもらい白狐村に駆け付けた。

イケメンで女子から一番人気があった。

美咲と交際している。

 

・神小路 陸(17歳)

事件の犯人

6年前に遭難した10人のカブスカウトのメンバーの一人。

茉莉香が亡くなったという電報をもらい白狐村に駆け付けた。

ちょっとクセのある性格。

 

6年前の遭難事件の際に、茉莉香、凛、光太郎の3人が陸の水筒にスズメバチをこっそり入れるいたずらをしたことからすべてが始まった。

陸はその水筒を自宅に帰るまで開けることなく持ち帰る。

そして陸の母親が水筒を開けた際にスズメバチに刺されてしまい、アナフィラキシーショックで亡くなった。

陸の父親は母親の死因について陸に本当のことを話さず心臓麻痺と伝えていた。

父親は陸が持ち帰ったスズメバチで母親が死んだと思っていたので責任を感じさせないためであった。

しかし陸の父親も病で亡くなることになり、初めて陸に母の死因はスズメバチに刺されたことだったと本当のことを告げる。

自分が水筒にスズメバチを入れた覚えのない陸は誰が水筒にスズメバチを入れたのかを調べ始める。

その結果、茉莉香、凛、光太郎の3人が犯人だと知り復讐を行うのであった。

 

 

・乾 光太郎(17歳)

事件の第2の被害者。

6年前に遭難した10人のカブスカウトのメンバーの一人。

茉莉香が亡くなったという電報をもらい白狐村に駆け付けた。

いたずら好きのやんちゃ者。

6年前の遭難事件の際に、こっそり捕まえたスズメバチを凛と茉莉香とともに陸の水筒にいれるいたずらを行った。

陸はその水筒を自宅に帰るまで開けることなく持ち帰る。

そして陸の母親が水筒を開けた際にスズメバチに刺されてしまい、アナフィラキシーショックで亡くなった。

そのことで陸に恨まれて復讐されることになる。

 

・霧谷 凛(17歳)

事件の第3の被害者。

6年前に遭難した10人のカブスカウトのメンバーの一人。

茉莉香が亡くなったという電報をもらい白狐村に駆け付けた。

控えめな性格。

 

6年前の遭難事件の際に、こっそり捕まえたスズメバチを光太郎と茉莉香とともに陸の水筒にいれるいたずらを行った。

陸はその水筒を自宅に帰るまで開けることなく持ち帰る。

そして陸の母親が水筒を開けた際にスズメバチに刺されてしまい、アナフィラキシーショックで亡くなった。

そのことで陸に恨まれて復讐されることになる。

 

 

・月江 茉莉香(17歳)

事件の第1の被害者。

6年前に遭難した10人のカブスカウトのメンバーの一人。

人一倍気が強くて元気であった。

もともとの姓は月江であったが茉莉香の母親が霧谷凛の父親と再婚したため現在は霧谷の姓になっている。

 

6年前の遭難事件の際に、こっそり捕まえたスズメバチを凛と光太郎とともに陸の水筒にいれるいたずらを行った。

陸はその水筒を自宅に帰るまで開けることなく持ち帰る。

そして陸の母親が水筒を開けた際にスズメバチに刺されてしまい、アナフィラキシーショックで亡くなった。

そのことで陸に恨まれて復讐されることになる。

 

・川原刑事

所轄の刑事。

初見から金田一の話に耳を傾けてくれた貴重な人物。

何かと捜査に協力してくれた。

今回金田一が明智警視や剣持警部の力を借りなくて済んだのはこの人のおかげ。

事件の内容

一連の事件の犯人は6年前の遭難事件に巻き込まれたメンバーの一人である神小路陸。

 

犯行動機は下記。

6年前の遭難事件の後、陸の母親が亡くなった。

陸は母の死因を心臓麻痺と聞いていた。

それから5年半年後に陸の父親も病で亡くなった。

その時に父から初めて母の死因がスズメバチに刺されたことによるアナフィラキシーショックであることを知らされた。

陸の父はスズメバチは陸がいたずらで水筒に入れたと思っており、陸が責任を感じないように母の死因を心臓麻痺と偽っていたのだ。
※ただし実際は陸の父は陸の責任だと心の中では思っており陸にきつくあたっていた。

初めて母の本当の死因を知った陸は誰が自分の水筒にスズメバチを入れたのかを調べることにする。

そして凛と茉莉香の便りをもとに二人に会うために白狐村に向かう。

そこで偶然にも茉莉香と再会した陸は6年前の遭難事件の際にスズメバチを自分の水筒に入れた人物を知らないかと聞くと、茉莉香は茉莉香自身と凛、光太郎の3人でやったと告白する。

しかし茉莉香は悪びれた様子もなく逆に陸にそんな昔のことを持ち出すなど陰険だと言い放つ。

結果、逆上した陸は茉莉香をその場で刺殺してしまうのであった。
※凶器は茉莉香が果物を切るために持っていたナイフ。

第1の事件:霧谷 茉莉香殺人事件

陸が衝動的に茉莉香を刺殺してしまった事件。

<謎>

陸は犯行後に茉莉香の服を脱がせて白い布を纏わせた上で白狐のお面をかぶせて、「狐の嫁入り」の見立てを行った。

果たして何のために見立てを行ったのか?

<答え>

茉莉香の服に付着した陸自身の血の痕跡を消すため。

陸は凶器に茉莉香が所有していた果物ナイフを使用した。

しかしもみ合いになった際に陸もナイフで負傷し、陸の血が茉莉香の服に付着してしまったのだ。

焦った陸は茉莉香の服を持ち去ろうと考えるが、そうすると警察にその理由を勘繰られて、犯人が負傷していることを悟られるかもしれないと考えた。

そして苦肉の策で「狐の嫁入り」への見立てを行い、服を持ち去った本当の理由を隠そうとしたのだ。

第2の事件:乾 光太郎殺人事件

茉莉香の死から2か月後、陸は復讐を目的に電報を使い遭難事件に関与していたメンバーを白狐村に呼び出した。
※目的は光太郎。

陸は光太郎を殺害した後に、ボートに乗せて狐火流しの灯篭と一緒に川から流した。

金田一は光太郎の死体と一緒に流された狐火の灯篭のろうそくの長さから、光太郎のボートが流されたのはメンバーがいた流し場より上流の釣り場だと推理。

流し場から上流の釣り場までは往復15分もある。

5分以上流し場を離れたものがいないので誰にも犯行は不可能に思われた。

<謎>

狐火の灯篭のろうそくの燃え具合より光太郎の死体が入ったボートが流されたのはメンバーがいた流し場から往復15分以上かかる上流の釣り場だと推理された。

しかし流し場から5分以上離れたメンバーはいなかった。

陸はどのようにボートを流したのか?

<答え>

光太郎の死体が入ったボートが流されたのは上流の釣り場ではなく流し場から歩いて2分とかからない田んぼの用水路であった。

もともとこの時期田んぼに水は入っていないが、陸はあらかじめ上門を開けて水をためておいた。

そして光太郎を流すときに下門を開けて水も一緒に流してしまった。

田んぼの用水路から流すとちょうど上流の釣り場から流したのと同じくらいの時間で金田一たちがいた流し場に到着する計算となる。

陸は用水路をうまく使うことで自身のアリバイを確保したのであった。

第3の事件:霧谷 凛殺人事件

村の祭り「狐火流し」が行われている間、「花嫁」役に選ばれた凛は白狐稲荷の雛段にお面をかぶって一晩中座っている必要がる。

光太郎の事件が発生した後、金田一たちが凛に話をきくために白狐稲荷に向かうと凛はすでに死亡しているのであった。

<謎>

白狐稲荷は金田一たちが灯篭流しの流し場にいく途中の道に存在する。

金田一たちが流し場に向かう際に白狐稲荷を通過した時は凛は金田一たちに手を振っており生きていることを確認出来た。

流し場についてからは陸はほとんど金田一たちと一緒におり白狐稲荷まで戻って凛を殺害する時間はなかった。

どのように犯行を行ったのか?

<答え>

金田一たちが白狐稲荷の前を通過した時にすでに凛は陸により殺害されていた。

凛が手を振っているように見えたが実際は凛の手ではなく、凛の後ろにある障子の裏に隠れた陸の手であった。

陸は障子に穴をあけて、その穴から凛の着物の振袖に手を通し、二人羽織のようにして手を振って凛が生きているように見せていただけであった。

管理人コメント

Rシリーズの第3弾は閉鎖的な村を舞台にした連続殺人事件。

 

<トリック>

トリック的には特筆すべきことはありませんでした。

唯一良かったのが第1の事件で、服を持ち去る意図をごまかすために狐の嫁入りに見立てるくらいでした。

 

<動機>

陸の立場からしたらほとんど人生をめちゃくちゃにされたに等しいので犯行動機としては理解できるものでした。

また作中では茉莉香たちはいたずらのつもりで陸の水筒にスズメバチを入れておいたとありますが、正直いたずらにしてはやりすぎ感があります。

ただ3人が殺されるほどの罪を犯したかというとそうでもなく、一方で陸が3人を許すことが出来るかというとそれも違うため金田一が言うように悲しい事件です。

エピローグで茉莉香の父が茉莉香と凛が陸に会ったらあの時のことを謝りたいと言っていたという話もあったため茉莉香が陸に会った時に素直になれていたらと悔やまれます。

 

舞台が閉鎖的な村ということもあり事件全体を通して不気味な雰囲気が漂っています。

また美雪や剣持警部、明智警視、高遠といったレギュラーメンバーの出演がなく、従来の事件と違う雰囲気が味わえるという意味でストーリー的にはかなり楽しかったです。

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