ネタバレ感想|最悪『奥田英朗』

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最近奥田さんの小説にはまっています。

動けば動くほど事態が悪化していく、まさしく「最悪」です。

あらすじ

3人の主人公で目線で物語は進みます。

 

川谷

経営難に苦しむ川谷鉄工所の社長。

近隣のマンション住人との騒音をめぐる争い、取引先の無理な頼みに悩まされている。

 

みどり

銀行で働く20代の女子行員。

不良になった妹と職場での支店長のセクハラに悩まされている。

 

和也

20代の街のチンピラ。

ヤクザとのトラブルに悩まされている。

 

何の関わりもなかった3人が交わった時から物語が急展開します。

 

感想(ネタバレ注意)

序盤は大きな事件はなく3人がそれぞれ悩みを抱えているんだなぁといった感じ。

個人的には川谷の立場に少し同情してしまいました。

やっぱり経営者ってうまくいっていないときは大変だよね。

でも川谷の場合は結構自分自身の責任といえる部分が大きいのがつらいところ。

 

和也はチンピラ。毎日パチンコをやってその日暮らしの日々。

 

みどりは銀行という安定した職場にいるものの何か物足りなさを感じる日々。

自分はこの仕事合っているのだろうかと20代なら誰でも感じる悩みをもって働いています。

でも結局転職に踏み切る人って少数派です。

 

さて物語が急展開を見せるのは和也があるトラブルからヤクザに金銭を要求されるところからです。

一緒に行動しているめぐみに唆されて姉のみどりが勤務する銀行を襲撃します。

そこで勤務していた姉のみどりが自ら人質として和也とめぐみに同行。

更に客として銀行に来ていた川谷も融資を断られた怒りからか銀行強盗に肩入れして手伝ってしまいます。

うーん、川谷の行動は常軌を逸していますね。

 

行き当たりばったりの犯行だったので最終的には当然警察につかまります。

 

捕まった後。

 

・川谷

取引先の信用を失い会社は廃業。

しかしもともと経営者に向いていなった思っていた川谷。

今では隣の鉄工所の社長のもとで業務委託として地道に働いています。

 

・和也

銀行強盗の主犯のため拘置所で裁判の結果を待っている。

 

・みどり

銀行を辞めて友人の務めるデザイナー会社でアルバイトを始める。

 

和也はもともとアンダーグラウンドな生き方をしていたのでともかく、川谷とみどりは銀行強盗に関わった時点で大丈夫なの?

はらはらしていましたが何だかんだで丸く収まるラスト。

なんとなく川谷に一番感情移入してしまいます。

会社は潰れちゃったけど最後は向いていない経営者を辞められてよかったとも言えますね。

 

 

 

 

 

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