【小説】小暮写眞館|ネタバレ感想記事

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宮部みゆきさんの作品、「小暮写眞館」のネタバレ感想記事です。

凄く面白くて夜も眠らずに読むというほどではないけど、何となく続きが気になってしまう、そんな作品です。

 

ネタバレ感想

以下はネタバレしていきますので未読の方は注意してくださいね。

 

 

 

話は大きく分けて二つに分かれています。

 

 

心霊写真の謎を解決

物語の前半は主人公である高校生花菱英一の元に持ち込まれてきた心霊写真の謎を解決するのが中心です。

 

小暮写眞館に引っ越してきた花菱一家は建物を気に入ったため小暮写眞館の看板をつけたまま暮らすことにします。

そのため花菱一家は周囲の人から小暮写眞館の親族と勘違いされてしまいます。

そんな経緯で花菱英一のことろに1枚の心霊写真が持ち込まれました。

 

1枚目の心霊写真

その場にいないはずの一人の女性が泣いている姿が写っている写真でした。

論理的に納得できない謎があると解決しなくては気が済まない英一は心霊写真の謎を解決すべく調査に乗り出します。

調査の結果、英一は一人の女性のもとにたどり着きます。その女性は心霊写真に写っている女性でした。

心霊写真に写っている女性は生きている女性で、写真に写っている男性の妻だったのです。

この男性と心霊写真の女性は宗教をめぐる対立をしており現在は離婚していました。そして男性の方は火事ですでになくなっていたのです。

その女性は元妻という立場で葬式に出た際には泣かなかったものの本当は悲しい気持ちが心霊写真として現れたという結論です。

結局は心霊写真なことは間違いなく、心霊写真として出てきた謎を解決する話でした。

 

2枚目の心霊

心霊写真の謎を解決したことで「心霊写真バスター」として名をあげた英一。

そんな評判からか今度は学校の先輩から心霊写真の調査を依頼されます。

その写真には女性一人とその女性の両親が泣いている写真が浮かび上がっていました。

なぜこんな写真が写ってしまったのかを調査することになった英一。

最終的にその写真を撮った女性の元婚約者の男性にたどり着きます。

その男性は別の好きな女性が出来たと婚約を破棄していました。

しかし実はそれは嘘でその男性は取引先である女性の父親が経営する会社を守るために自社の方針に対抗していたらクビになってしまっていたのでした。

女性の父親に合わせる顔がなかった男性は好きな女性が出来たと嘘をついて婚約を破棄して姿を消しました。

婚約破棄を決意していたころに男性がその写真を撮ったのでその思いが写真に乗り移り、女性とその両親が泣いている写真が浮かびあがってきたのです。

こちらも結局は心霊写真ですね。

 

花菱家の抱える問題

物語の後半は前半とうってかわって花菱家の抱える問題がクローズアップされます。

花菱家では昔4歳の風子という妹をインフルエンザで亡くしており、家族全員その悲しみを抱えたまま生活しています。

家族全員が風子が亡くなったは自分の責任だと考えており、その問題を解決していくのが物語後編になります。

 

垣本順子

本作のちょっと変わったヒロインが垣本順子です。不動産屋の事務員を務めており斜に構えた態度。

普段は野暮ったい格好をしているけどちゃんとすると美人。

主人公の英一は社会人としてあり得ないという評価を垣本順子に初対面でしますが、垣本順子のおかれた境遇を知ることでだんだんと彼女を気に掛けるようになります。

一緒に映画を見たり、英一のいる高校の文化祭に垣本順子が顔を出したりと一見デートのような交流が続きます。

英一が風子の悲しみも抱えているように垣本順子も自分の母親との間に問題を抱えていました。

垣本順子が英一が風子の問題を解決していく様子を見て自分もこのままじゃいけないと考えて、自らも母親との問題を解決するために英一の前から姿を消します。

突如の垣本順子の失踪に呆然とする英一。

ずっと垣本順子の忘れられずに過ごしていた英一でしたがある日英一のもとに一通の封書が届きます。

それは垣本順子からのものでした。

その封書には電車の写真が同封されていました。

その電車の写真スポットはかつて英一が垣本順子に教えた場所でありとてもきれいな場所でした。

垣本順子が次に向かって走り出していることを知った英一は自分も走り出すことを決意するのでした。

 

感想

心霊写真の話は結局心霊写真というのが驚きでした。

何らかのトリックがあると予想していたのですが。

 

管理人が一番楽しめたのは高校生の主人公英一と社会人の垣本順子の恋愛模様ですね。

最終的に二人は離れ離れになりもう会うことはなくなってしまいましたが、お互いがお互いにとって忘れられない存在なのは間違いないでしょう。

最近こういう甘酸っぱい青春系の話を読んでいなかったのでほっこりできた管理人でした。

 

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