【小説】ラプラスの魔女|ネタバレ感想

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東野圭吾氏による小説「ラプラスの魔女」のネタバレ感想記事です。

 

あらすじ
ある地方の温泉地で硫化水素中毒による死亡事故が発生した。地球化学の研究者・青江が警察の依頼で事故現場に赴くと若い女の姿があった。彼女はひとりの青年の行方を追っているようだった。2か月後、遠く離れた別の温泉地でも同じような中毒事故が起こる。ふたりの被害者に共通点はあるのか。調査のため青江が現地を訪れると、またも例の彼女がそこにいた。困惑する青江の前で、彼女は次々と不思議な“力”を発揮し始める。
「BOOK」データベースより

 

 

 

ネタバレ

ここからネタバレしてきますので未読の方はご留意ください。

 

 

 

 

 

登場人物

作品の主な登場人物です。

犯人もネタバレしますので未読の方はご留意ください。

 

・羽原円華

ラプラスの魔女。

脳に手術を施した結果、物理法則についてあらゆることを予測することが出来るようになった。

例えばその日の天気を予測したり、煙がどのような方向に流れるか等あらゆることを予測できる。
※能力的には甘粕謙人とほぼ同等。

 

幼いころに母の美奈を竜巻で失っている。

自分がラプラスの魔女になりあらゆることを予測できる力を手にすれば竜巻も予測することが出来たし母を死なせずに済んだと考えて自ら脳の手術を志願しラプラスの魔女となった。

なお本書のラストで武尾からこの世界の未来はどうなるのかと問われて、知らない方が幸せと回答している。

 

・羽原全太郎

天才外科医。円華の父。

硫化水素の事件で植物状態になった甘粕謙人に脳の手術を行った。

その手術で謙人はあらゆる物理法則を予測できる力を手に入れた。

謙人が手に入れた力は偶然なのか再現性があるのか確かめるために、健康な実の娘である円華に脳の手術を行った。
※手術自体は円華が志願したもの。

現在では円華に手術を行ったことを後悔している。

その理由は未来が予測できるようになるとつまらないから。

 

・羽原美奈

円華の母。

竜巻の事故に巻き込まれて死亡した。

 

・甘粕謙人

事件の犯人。

過去に硫化水素の事故で植物状態になったが、羽原全太郎の手術によって奇跡的に回復した。

ただ回復しただけではなく脳に行った手術のおかげで物理に関する予測をほぼ完ぺきに行えるようになった。

例えばサイコロの目や紙飛行機の飛ぶ方向、天気などを予測することが出来る。

 

自分を植物状態にし、姉と母を殺害した父甘粕才生に復讐するべく行動をおこす。

過去の硫化水素事件の共犯である水城義郎と那須野を硫化水素の事故に見せかけて殺害した。

残す標的は才生のみとなったが、これ以上謙人に罪を重ねてほしくないと考えていた円華に邪魔をされて失敗した。

その後怪我を負った才生は自殺し、謙人は行方不明となった。

 

・甘粕才生

天才映画監督。謙人の父。

自分と家族に対して完璧を求める完璧主義者。

自分の要求水準に達していない家族を硫化水素の事故に見せかけて殺害した。
※謙人は生き残った。

 

その後は自分を悲劇のヒーローに仕立てた映画を作成しようとしていたが、息子である謙人の復讐により怪我を負いその後は自殺した。

 

・青江教授

謙人が引き起こした二つの硫化水素の事件の調査を専門家として担当した。

現場を確認すると事故としか言えない状況であったが、何らかの不自然さを感じ取りその後も調査を続けた。

最後は真相にたどり着く。

読者目線のキャラ。

 

・中岡刑事

硫化水素の事件が事故ではなく殺人ではと考えて調査を行う刑事。

しかし最後は上司からの圧力に屈して捜査をあきらめた。

というのも謙人の存在自体が国からしたら機密事項であり財産であるため、中岡刑事が謙人にたどり着く前に圧力をかけた。

 

・武尾

円華のボディーガード兼見張り役。

 

・桐宮

円華のお目付け役。

 

・水城義郎

事件の被害者。

プロデューサー。

過去に才生が引き起こした硫化水素の事件で共犯であったため、謙人に復讐されて硫化水素の事故に見せかけて殺害された。

 

・水城千佐都

水城義郎の妻。財産目当てで結婚した。

当初は高齢の義郎が死ぬまで気長に待つつもりであったが謙人と出会いそそのかされて考えが変わる。

早く義郎の財産を手にしたいと考えるようになり、謙人の共犯となり義郎を硫化水素の事故に見せかけて殺害する。

その後は那須野の殺害にも手を貸した。

最後は才生を謙人のもとまで連れてくる役割を担う。

 

・那須野

事件の被害者。

俳優。

過去に才生が引き起こした硫化水素の事件で共犯であったため、謙人に復讐されて硫化水素の事故に見せかけて殺害された。

 

事件概要

本作は2つの事件に分かれています。

事件ごとに概要を語っていきます。

 

・甘粕一家殺害事件(過去の硫化水素の事件)

犯人は甘粕才生。

動機は二つ。

①自分にとって完璧でない家族を殺害するため。

②自分を悲劇のヒーローに仕立てて自らの半生の映画を作成するため

共犯は水城と那須野。

硫化水素の事故に見せかけて家族を殺害しようとした。

しかし妻と娘は死亡したものの、息子の謙人だけは植物状態で生き残った。

 

才生自身は脳に欠陥があり父性を持ち合わせていなかった。
そのため家族を殺害することに何ら抵抗がなく、このような事件が発生してしまった。

 

・水城義郎&那須野殺害事件(現在の硫化水素の事件)

犯人は甘粕謙人

動機は過去の硫化水素の事件で家族を殺害し自らを植物状態にした犯人たちに復讐するため。

 

過去の硫化水素の事件で謙人は一時植物状態になったが羽原全太郎の手術で驚異的に回復した。

そしてあらゆる物理法則について予測ができるという特殊能力を得ることが出来た。

この能力を使い、ある特定の条件が重なった時のみに発生する硫化水素を利用して水城と那須野を事故に見せかけて殺害した。

そして最後のターゲットである才生を殺害しようとしたが同じ能力の持ち主である円華に阻止をされた。

 

感想

この読みやすさはさすが東野圭吾です。

ただ事件自体はトリックというよりも脳の手術で特殊な能力が得られた人間がその力を悪用して起こした犯罪だったので予測とかは不可能でしたね。

でも最後まで話に引きずり込まれましたし、読む価値のある一冊でした。

 

未読の方はぜひ。

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