信長協奏曲の21巻が発売されましたので最新の内容の考察をします。
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最新21巻の内容
いよいよクライマックスが近づいた感じがしてドキドキする内容でした。
考察の前にまずは今回のポイントを箇条書きで記載していきます。
※ネタバレ含みますので未読の方はご留意ください。
・信長(サブロー)と家臣の抱擁
前巻のラストで自分を抱いてほしいとぶっ飛んだ発言をした前田利家。
なぜ前田利家が突飛なことを急に言い始めたのかというと池田恒興が信長(サブロー)にハグされたことを手紙で伝えたからのようです。
それで利家も自分もしてほしいとなったようですね。
色々とやりとりがあったなか結局、信長(サブロー)がその場にいる全員を順番にハグしていくことに。
利家、成政、柴田、蘭丸、坊丸、力丸、おゆきに対してまるで卒業式かのように一言添えながらハグしていきました。
この後に本能寺の変があることを考えると信長(サブロー)が利家、成政、柴田の3人に会うことはもうないと思うので最後の別れということになるでしょう。
・秀吉と小早川の密談
中国方面の備中高松城を包囲した秀吉と、そこへ現れた毛利の主力の小早川。
秀吉は水攻めを使い備中高松城を孤立させます。
秀吉有利な局面の中、弟秀長が単身小早川たちのもとへ行き密会を要求します。
※この密会は秀吉の指示のもと行われているようです。
小早川はこれを承知して、二人は密会を行います。
その密会で何か話が進展することはありませんでしたが、秀吉は毛利家は天下を望んでおらず領土の安泰のみを望んでいることを小早川から聞きだしました。
また恐らくこれは秀長の独断ですが、重矩にこの密会のことを文で知らせて密会現場を目撃させます。
秀長の意図ははっきりとはわかりません。
おそらくですが重矩から光秀に密会の件を報告させて兄秀吉の謀反を信長(サブロー)達に周知させる。そうすると秀吉は処罰されるでしょうから、このように秀吉の退路を断った上で信長と戦わせるという意図なのかなと思います。
事実この後重矩は光秀に両者の密会を記した文を送っていました。
・徳川家康の接待
光秀が接待役を務めた会は特にトラブルもなく信長(サブロー)と家康も満足して終わりました。
信長(サブロー)が家康に子供のころ食べさせた鯛のてんぷらを再度ふるまうシーンがあり昔から見ている読者はほっこりするシーンでした。
・秀吉からの援軍要請
小早川も出てきたためここが決戦の場という名目で秀吉は信長に援軍を要請します。
信長(サブロー)はこの援軍要請に対して自らが備中まで出向こうとします。
その援軍要請の後、光秀が信長(サブロー)に「折り入って話があるから刻を割いてほしい」といい信長(サブロー)が了承したところで21巻は終了します。
光秀の話というのはもちろん重矩からの文に書かれていたであろう「秀吉と小早川の密会」の件でしょう。
史実では秀吉の援軍として中国地方に向かうはずだった光秀が本能寺にいる信長を襲撃することになりますが果たして信長協奏曲ではどのようなラストを迎えるのでしょうか。
最終回予想
毎巻の恒例ですが、現在までの情報をもとに最終回予想をしてみたいと思います。
21巻で新しく出てきた情報としては、
・秀吉と小早川の密会(そしてその密会を重矩に知らせた秀長)
・重矩から密会の知らせを受けた光秀
・秀吉からの援軍要請
第20巻では光秀が何かをしようと動き始めていました。
光秀は信長(サブロー)のことを本来ここにいるべきではない、重い荷を背負わせてしまったと後悔しているような発言をしています。
上記もふまえて複数の最終回を考察してみましょう。
①未来に帰れる方法が見つかり本能寺の変で信長が死んだことにして未来に帰る
何らかの方法で未来に帰れる方法が見つかり、サブローが未来に帰るパターンです。
そうすると織田信長役を続けられなくなるため本能寺の変を利用して光秀と共同で一芝居を打ち、織田信長が死んだことにする。
こうすればサブローも未来に帰れるし、織田信長も史実通り明智光秀に討たれるので綺麗に丸く収まります。
未来に帰れれば同じく戦国時代にタイムスリップしていた帰蝶の父、斎藤道三から預かった、現代を生きる娘への手紙を渡せるので初期の伏線も綺麗に回収できます。
ただ今まで見つからなかった未来へ帰る方法が本能寺の変まであとわずかというこのタイミングで急に見つかるのかという問題はあります。
また気になるのは未来に帰ったサブローは過去にタイムスリップした高校生の時の体に戻るのか、それとも現在の年を取った体のまま現代に戻るのかは気になります。
現在の体のまま現代に戻るとちょっと後々の生活が厳しそうなので高校生の時の体に戻って欲しいところです。。
でもそうすると手紙とか現代に持っていけないのかな。。
ここら辺もどうなるか気になります。
②史実どおり織田信長が本能寺の変で討たれる
ただし二人の関係性から光秀がサブローを討つとは考えられません。
恐らく信長の寝首をかこうとしている秀吉が自分に疑念を抱いている明智光秀の謀反と見せかけて本能寺の変を起こすのではないでしょうか。
※この場合実行犯は秀長かもしれませんね。
秀吉からすれば信長にとって代われるし、邪魔な光秀も始末できるしで一石二鳥です。
作中での秀吉は非常に能力が高い野心家として描かれていますのでありうる話だと思います。
ただこの場合今、光秀がやろうとしてることが完全になかったことになるんですよね。。
③サブローを家康に預ける
第20巻の光秀の動きから考えられる最終回です。
光秀は今は織田信長と呼ばれるあのお方を見捨てぬと約束してほしいと家康に話しました。
「今は織田信長と呼ばれる」というのはかなり意味深です。
また光秀は本能寺の変で織田信長が討たれるのは変えられない歴史だと考えている描写もあります。
上記からもしかしたら光秀は本能寺の変をきっかけにサブローを信長の重圧から解放してあげようとしているのかもしれません。
つまり信長が本能寺の変で討たれるのが変えられない歴史ならば自らの手で起こしてしまおうということです。
もちろん実際に信長を討つわけではありません。
あくまで信長が表舞台で討たれたと見せかけるのです。
その時にサブローが未来に帰る方法が見つかっていればハッピーエンドですがそうでなければサブローは織田信長の名を捨ててこの先を戦国時代で生きていくことになります。
誰かの庇護がなければかなり厳しいですよね。
その庇護の役割を家康にお願いしようとしているのかもしれません。
まとめると光秀は歴史に従い本能寺の変で信長を討つ(討たれたことにする)。
未来に帰れないサブローを家康に面倒を見てもらう。
こんなことを光秀は考えているのかもしれません。
ただこの考えを実現するにはサブローの了解を取り付ける必要もあるし、実際に家康に事情を説明する必要もあり結構大変そうです。
一応考えられる最終回の一つとして挙げておきます。
あとがき
作中での時間軸は天正10年の5月まで進んでいます。
「本能寺の変」が起こる天正10年6月2日まであと1ヶ月となりました。
何とかサブローには現代に帰ってほしいですがどのような展開になるかはまだ読めません。
光秀にはいろいろと考えがありそうですがその考えを実行に移すのか、秀吉はどう動くのか、秀長の意図は等、信長協奏曲から目が離せません。
最終巻までは単行本にしてあと2巻くらいでしょうか。
次の巻が早くも楽しみですね。
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