数多くの名ピッチャーを生んだあだち充作品ですが、その中でナンバー1のピッチャーを決めようというのが今回の記事です。
エントリー作品は「タッチ」「H2」「クロスゲーム」「MIX」の4作品です。
その中から管理人が任意でピッチャーを抽出していきます。合計7名です。
ピッチャーのスペック
まずは管理人が抽出した各ピッチャーの紹介と球速や変化球などのスペックを確認していきます。
上杉達也(タッチ)
最高球速:150km/h前後(おそらく)
変化球:なし(一応カーブ)
コントロール:B
スタミナ:A
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言わずとしれた名作「タッチ」のエース。高校2年生から本格的に野球を始めたにも関わらず甲子園優勝を果たす。
基本ストレートのみだが球は速い。連載当時の1980年代ではスピードガンでの測定が一般的でなかったためか作中で具体的な球速は表示されていない(アニメMiss Lonely Yesterday152km/hと表記)。
ただストレート1本のみの投球で甲子園優勝していることから相当早かったと推測される。1980年代ではプロでも150km/h台を常時投げられるようなピッチャーはいなかったため、当時の150km/hは怪物レベルと考えられる。
なお地区予選決勝の須見工戦では新田に1本、大熊に2本のホームランを打たれておりストレート1本勝負の弊害も見える。
国見比呂(H2)
最高球速:152km/h
変化球:チェンジアップ、カーブ、スローカーブ、フォーク(140km/h)、高速スライダー
コントロール:A
スタミナ:A
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MAX152km/hの速球に多彩な変化球と最高クラスの能力。対橘英雄用に習得した高速スライダーは切れ味抜群。
また上杉達也がライバルの新田にホームランを打たれているのに対して比呂はライバルの橘相手に1本のヒットも許さなかった。これは結構珍しいことだと思う。普通野球漫画で主人公ピッチャーがライバルと対戦する場合、序盤は打たれるものの後半は抑えることが多いが、比呂に関しては完全勝利している。
ピッチャー返しを取らせたら右に出るものはいないほど打球への守備反応も良い。
広田勝利(H2)
最高球速:142km/h
変化球:カーブ、シュート、スライダー、フォーク
コントロール:A
スタミナ:A
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名門栄京学園高校のエース。2年生の時に選抜大会優勝を果たす。橘英雄曰くピッチャーとしての才能は比呂以上かもしれないと言わせるほどの実力を持つ。
しかしその後は肘を痛めたため野手への転向を余儀なくされる。たらればになるが怪我をすることなくその後もピッチャーとして成長していたら3年生時には比呂と並ぶレベルのピッチャーになっていたかもしれない。
ちなみに今回の考察とは関係ないが打者としての能力も高く比呂から公式戦でホームランを放っている。
石元豊(H2)
最高球速:150km/h前後?
変化球:カーブ
コントロール:A
スタミナ:A
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監督曰く、明和一高野球部史上最高のエース。基本的にストレートを主体とした投球だがその威力は凄まじく千川戦では比呂のスリーベースヒットと野田の本塁打以外はほとんど打たれていない。
チームは比呂を打てずに敗れたもののエースとしての責務は十分すぎるほどに果たしたと言える。
樹多村光(クロスゲーム)
最高球速:158km/h
変化球:スライダー、カーブ、カットボール、チェンジアップ
コントロール:B
スタミナ:A
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変化球も投げられるがMAX158km/hのストレートが最大の武器。コントロールも良く投手としてのスペックは非常に高い。
青葉を真似た力みのない投球フォームをしている。
本筋とは関係ないが東というキャッチャーではない超高校級の4番が同じチームにいるのはあだち充作品では結構珍しい。
立花投馬(MIX)
最高球速:148km/h
変化球:チェンジアップ、その他複数
コントロール:A
スタミナ:B
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MIXの主人公。1年生から明青学園のエースとして夏の大会に登板する。三光学院相手にノーヒットノーランを記録し、大会を通して2失点しかしてない。
キャッチャーを務める立花走一郎のリードによる力も大きいが、将来の伸びしろが多く今後の成長が楽しみな存在。
上杉達也の投球フォームをビデオで子供のころから見ていたためフォームが似ている。達也と対戦した三光学院の監督にも「どこかで見たような」というような発言をされており、作中内のキャラにも達也と似てることを指摘されている。
三田浩樹(MIX)
最高球速:152km/h
変化球:スライダー、ツーシーム
コントロール:A
スタミナ:A
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1年生から名門東秀高校でエースを務める。MAX152km/hのストレートにキレのいい変化球もありピッチャーとして超一流である。
作品内では明青学園と予選の準決勝で対戦し、延長14回を全て0点で抑えて最後まで点を取れる気配のない圧倒的ピッチングを披露した。
現在のところMIXの中では最高の実力を持つピッチャー。
2年生の夏に甲子園でベスト8、3年生の夏は初戦敗退(相手高がそのまま優勝したので1回戦が事実上の決勝戦)。
ランキング
さて各選手の紹介とスペックが出そろったところでランキングをしてナンバー1ピッチャーを決めたいと思います。
判断基準は各キャラのスペック+作品内での活躍度(実績含む)です。
作品内での活躍度を入れる理由は、純粋なスペック勝負になると古い作品のキャラはどうしても不利になるからです。
現実世界と同じようにあだち充作品のキャラもスペックがどんどん向上しています。例えばタッチが連載していた1980年代では150km/h台を投げるピッチャーはほとんどいませんでしたが今ではそれほど珍しくなくなっています。
時代とともに選手のレベルも上がっているので作品内での活躍度も判断基準に入れることで公平感を出したいと思います。
スペックの単純比較もするけど作品内での活躍度も合わせて評価するということです。
それではランキングスタート。
7位:広田勝利(H2)
スペック:C
作中での活躍度:A
他のキャラに比べると球速142km/hは見劣りする感じがするが多彩な変化球と投球術がある。2年生の選抜大会で優勝しており実績は十分。
肘の怪我がなければもっと上の順位だった可能性がある。
6位:立花投馬(MIX)
スペック:B
作中での活躍度:A
最高球速148km/hは1年生時の記録なので2年生になった現在はもっと速くなっている可能性がある。
1年生ながら地区予選で三光学院相手にノーヒットノーランを達成した。準決勝で東秀に負けたが大会を通して2失点しかしておらず、守備がずさんなチーム状況を考えると相当優秀。
ただし、キャッチャーである走一郎のリードも合わせてのピッチングなので単純に投馬一人の力とは言い切れない。
今後の成長と活躍次第では1位になる可能性を秘めたキャラ。
5位:石元豊(H2)
スペック:B
作中での活躍度A
MIXの三田よりはワンランク劣るイメージだが実はまだ2年生。3年生時にはさらに伸びていた可能性もある。
明和第一史上最高のエースと監督に認められた実力で、チームを橘英雄とともに率いて甲子園出場を果たす。
甲子園準決勝の千川戦では最後まで相手を苦しめた。
4位:三田浩樹(MIX)
スペック:A
作中での活躍度A
名門東秀で1年生からエースを務める三田がランクイン。あだち充作品で主人公を除けばナンバー1ピッチャー。
150km/hを越えるストレートとスライダー、ツーシームが武器。3年生の夏の地区予選準決勝では明青学園を延長14回まで無得点に抑えた。
2年生の夏甲子園ベスト8、3年生の夏甲子園1回戦敗退(相手はその夏の優勝校)と実績も高い。
3位:上杉達也(タッチ)
スペック:B
作中での活躍度:S
恐らく唯一甲子園で優勝したことがはっきりと描かれたキャラ。
ストレート1本しかなく球速150km/h前後と新たに出てきたキャラ達に比べると見劣りする感は否めない。
しかし逆にストレートだけで甲子園で優勝してしまったことが能力以外の凄みを感じさせてしまう。
なおライバル須見工との試合では新田と大熊に合わせて3本のホームランを打たれており結構ホームランを打たれる描写が多いが、常にストレート1本の真っ向勝負のためいた仕方ないところもある。
2位:喜多村光(クロスゲーム)
スペック:S
作中での活躍度:A
158km/hのストレート(竜旺学院戦で投げた三島への1球は160km/h出ている可能性がある)が投げられる怪物スペック。
竜旺学院に勝利し甲子園出場を決めたもののどこまで勝ち進んだかは読者の想像にゆだねられている。
甲子園での活躍次第では活躍度をSにしたいのだが描かれていないためワンランク落としている。
1位:国見比呂(H2)
スペック:S
作中での活躍度:S
MAX152km/hのストレートを主体に複数の変化球を習得している。特に140km/hのフォークと対橘英雄用の高速スライダーは切れ味抜群。
ライバル橘英雄率いる明和第一戦でもライバルの英雄を完璧に抑えこみ、さらに明和第一の強力打線を0点に抑える。
2年生夏に甲子園2回戦敗退、3年生春に選抜大会優勝。3年生夏に甲子園決勝進出(おそらく優勝している)と実績も素晴らしい。
スペック、作中での活躍度双方が文句なしのSランク。
まとめ
西村親子をランキングに入れようかと迷ったのですが、二人とも登場回数に比べてピッチングシーンがあまり描かれていなく断念しました。
管理人的に国見比呂は別格の実力と認識しています。
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