ドラクエ11|過ぎ去りし時を求める前の世界に魅力を感じてしまう

ドラクエ11を再プレイしてみて、過ぎ去りし時を求める前の世界にどうしても魅力を感じてしまうので記事にします。

ドラクエ11では当初のラスボスとされているウルノーガを倒した後に過ぎ去りし時を求めて過去に戻ることが出来ます。

過去に戻ることが出来るのは勇者一人のみで他の仲間は連れて行くことが出来ません。

つまり勇者は何も知らない仲間たちともう一度世界を救うことになるわけですね。

勇者が過去に戻る目的

勇者は過去に戻る目的は最初の世界で救えなかった人たちを救うためです。

最初の世界ではウルノーガとホメロスの強襲により勇者の剣を奪われて世界は一度崩壊してしまいます。

そして大事な仲間であり、賢者セニカの生まれ変わりであるベロニカも死亡してしまいます。
※このシーンは泣いた。

そんな悲しい出来事をなかったことにするために勇者は過去に戻り最初の世界で救えなかった人たちを救おうとするのです。

未来を知っている勇者が過去に戻ることでウルノーガとホメロスの強襲を防ぐことができ、世界の崩壊を防ぐことが出来ました。

ベロニカの死もなかったことになります。

勇者と一緒に過去についてきてしまったニズゼルファが復活するというアクシデントはあったものの、無事に撃破していますので目論見どおり全てを救うことに成功したわけです。

万事めでたしめでたしとなりハッピーエンドなのですが、一方で本当にこれで良かったのかと思う管理人もいるわけです。

過ぎ去りし時を求める前の世界が好きだった

完全な管理人個人の意見ですが、管理人は過ぎ去りし時を求める前の世界が好きでした。

だから過ぎ去りし時を求めることによってその世界がなかったことになってしまうのがどうしても残念でならないわけです。

具体的に特に残念と感じるポイントを書いていきます。

セーニャの覚醒

ドラクエ11のの中でトップクラスに感動するシーンがこのセーニャの覚醒イベントです。

初登場時にいきなり寝ていたり天然な発言が目立っていたり、優しいもののどこか頼りないところが目に付くセーニャ。

頼りない理由は明らかで頼りになるベロニカがそばにずっといたからです。

セーニャ自身がしっかりしていなくてもベロニカが頼りになり、何とかなるのでしっかりする必要性がなかったのでしょう。

 

しかしセーニャは成長します。

 

①世界崩壊後の一人旅

最初の世界ではウルノーガに勇者の剣を奪われたことで一度世界は崩壊します。

ベロニカにより何とか一命はとりとめたメンバーたちですがみんなバラバラになってしまいます。

セーニャも例にもれず一人きりになり、困っている人たちを救いながら仲間たちと合流するために旅をしていました。

恐らくセーニャがベロニカと離れて長期間旅をするのはこの時が初めてだったでしょう。

頼りになるベロニカがおらず一人で旅をすることでセーニャは心身ともに成長しました。

崩壊後の再登場シーンも勇者たちが魔竜ネドラにやられそうになっているシーンを救ってくれるというものでした。

この勇者たちのピンチを救うというシーンだけでセーニャが成長したことがよくわかりますし、制作側としても一人旅を経験したセーニャは今までの頼りないセーニャとはちょっと違うんだぞとプレイヤーに印象づけたかったのだと思います。

 

②ベロニカの死

無事に勇者たちと合流を果たしたセーニャは聖地ラムダにたどり着きます。

そこには当然ベロニカもいるはずと考えていましたが、実際にはベロニカの杖が残されていただけでした。

その杖に残されていた情報からベロニカがみんなを救ってくれたこと、そしてベロニカが死亡してしまったことが明らかになります。

悲しみにくれる勇者たち。

しかし一番悲しいはずのセーニャは毅然としています。

もちろん本当に悲しくないはずはなく、深く傷ついているのですが、これからはベロニカの分まで頑張らなければならないという思いと、ベロニカが助けてくれたこの命を無駄にしてたまるものかという決意がセーニャに前を向かせていました。

そしてベロニカの分まで頑張るという決意表明を勇者にしたときにベロニカの杖に宿っていた力がセーニャに流れ込みます。

今まで攻撃呪文を不得手としていたセーニャがベロニカの力を授かり攻撃呪文まで使いこなせるようになりました。

賢者セニカの生まれ変わりとされるベロニカとセーニャですが、ベロニカは攻撃呪文特化、セーニャは回復呪文特化と二人で賢者セニカ一人分という感じでした。
※ベロニカとセーニャという名前もセニカという名前を分解して名付けられています。

しかしベロニカの力がセーニャに受け継がれたことにより、正真正銘セニカの生まれ変わりとなる一人の賢者が誕生したのです。

管理人はこの一連のセーニャの覚醒イベントが本当に好きでした。

もちろん勇者が過去に帰ることによりベロニカが死亡せずに済むのは大変喜ばしいことなのですが、過去に戻ることにより一連のセーニャ覚醒イベントがなかったことになるのが残念に思ってしまうのでした。

ホムラの里の村人の成長

続いてがホムラの里の村人たちです。

最初の世界では里の中心人物であるヤヤクとハリマがどちらも死亡してしまうという悲しい結末を迎えます。

今までのホムラの里ではヤヤクが全てを決めてヤヤクを中心に進めていくことでうまくいっていました。

だから村人たちはヤヤクとハリマがいなくなってしまい途方にくれます。

しかし里の子供であるテバとサキがこれからはヤヤクがいなくても自分達で決めていきていかなればならないと大人たちに話をし、里の村人たちもこれからはヤヤクなしで生きていこうと決意します。

今までヤヤクに頼り切っていた村人たちがヤヤクに頼れなくなったことで初めて自立したシーンでした。

なお過ぎ去りし時を求めた後の世界では無事にヤヤクとハリマの二人を救うことが出来るようになります。

里の英雄であるヤヤクとハリマの二人を救うことが出来るのはよいのですが、結局はホムラの里の村人たちはヤヤクに依存する生活に逆戻りになってしまうことに違和感を感じるのでした。

勇者とグレイグの絆

セーニャ覚醒イベントと並んで管理人がトップクラスに好きなシーンです。

デルカダール王がウルノーガに乗っ取られていることを知らず、デルカダール王の命令で人類の希望となる勇者を悪魔の子と呼び捕えようとしていたグレイグ。

主君デルカダール王の命令であるため仕方ないとも言えますが、グレイグは主君がウルノーガに乗っとられていたことに気が付かず、悪事に手を染めてしまったことを後悔していました。

ウルノーガにより世界が崩壊してしまった後はイシの村を最後の砦として、正気に戻ったデルカダール王とともに民を救っていました。

グレイグの働きは凄まじいもので自分の過去の過ちを必死に消そうとするかのように、自らの身体を痛めつけながら働いていました。

そんな最中、復活した勇者とグレイグは最後の砦で合流します。

そしてデルカダール王の命令のもと二人でデルカダール城に巣くう屍騎軍王ゾルデを倒しに行きます。

この二人旅の最中に勇者とグレイグはかつての敵対していた過去を捨てて、真の意味で仲間になったと感じることが出来ました。

特にゾルデとの決戦前にグレイグが今までの非礼を二回り年下の勇者に頭を下げて詫びて、力を貸してほしいというシーンは過去の過ちをうやむやにしないというグレイグの誠実な人間性が現れていて非常に好きなシーンでした。

しかし過ぎ去りし時を求めた後の世界ではグレイグとの二人旅もなく、何となくぽっと仲間に加入してきた感じがあります。

確かに今までの非礼を勇者に詫びるシーンはありますがどうも唐突な感じがぬぐえない印象です。

敵対していた勇者とグレイグが力を合わせるためにはあの二人旅は必要なイベントだったのになと残念に感じてしまいます。

まとめ

プレイヤー側からしたらすべてがうまくいってしまうよりも、一度どん底を体験してから復活するストーリーの方にどうしても面白さと感動を感じてしまいます。

もし自分がドラクエ11の世界にいたら過ぎ去りし時を求めた後の世界の方がみんなハッピーで良いのは間違いないのですが、プレイヤーという全く部外者の目線で見ていると傷ついても立ち上がり、成長した最初の世界に魅力を感じてしまうのです。

特にセーニャの覚醒イベントと敵対していたグレイグとの二人旅が大好きだった管理人にとっては、あれがなかったことにされると寂しさを感じてしまいます。

もちろん過ぎ去りし時を求めるか否かはプレイヤーの自由選択で、最初の世界で終わりにするという選択もなくはないのですが、ゲーマーとしては未消化のシナリオがあるのは我慢なりませんよね。

ドラクエ11が名作であることは疑いようもない事実です。

管理人としてもナンバリングシリーズで一番好きなのですが、だからこそ色々と言いたくなりつらつらと書いてみたのでした。

みなさんはどっちの世界に魅力を感じますか。

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