全話ネタバレ:幸福な生活「百田尚樹」

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最後にあっと驚く1行が待っているショートストーリー19編。永遠の0、影法師、ボックス!といった作品と比べると爽やかさはありませんが、最後にどんでん返しが楽しめます。

 

 

あらすじ

「ご主人の欠点は浮気性」帰宅すると不倫相手が妻と談笑していた。こんな夜遅くに、なぜ彼女が俺の家に?二人の関係はバレたのか?動揺する俺に彼女の行動はエスカレートする。妻の目を盗みキスを迫る。そしてボディタッチ。彼女の目的は何か?平穏な結婚生活を脅かす危機。俺は切り抜ける手だてを必死に考えるが…(「夜の訪問者」より)。愛する人の“秘密”を描く傑作集!

ネタバレ

以下は全19編のネタバレまとめです。結末部分は管理人の解釈を多分に含んでいます。また未読の方はご留意ください。

母の記憶

認知症になりあることないことを言うようになってきた母。株を持っている等の発言でみんなを驚かせたが最近はみんな母の言うことは温かい気持で聞き流すようになっていた。しかし実は真実の発言も混ざっていることが判明する。

結末
母は行方不明になったと思われた父を殺害していた。

夜の訪問者

浮気相手の女性が自分の家にやってきた!しかも妻と仲良さそうに話している。焦った男はなんとかその場をやり過ごす。妻にばれずにほっとしていたが浮気相手は奥さんは全て気づいていると思うという発言を残す。心配になった男は妻の部屋を調べる。

結末
愚鈍と思っていた妻は夫の浮気を全て把握していて資料にまとめていた。もちろん今日来た浮気相手のことも把握していた。そしてその資料には「見たな」というメモが挟まれていた。

そっくりさん

芳子は夫が同性愛者でないかを疑っていた。なぜなら寝言で「ひろし」と男の名前を呼ぶからだ。しかしそれでも女性相手に浮気をするよりはいいと考えている。そんなある日仕事に出かけた思っていた夫を街で見かけた。ただのそっくりさんだと思ったが。。

結末
夫は別の家庭を持っていた。「ひろし」と寝言を言ったのは同性愛者だからではなくもう一つの家庭の息子の名前だった。

おとなしい妻

おとなしくて言いたいことも言えずにいつも嫌なことを押し付けられている妻。そんなある日妻がパチンコ屋で従業員を殴ったという電話がかかってくる。

結末
おとなしい妻にはもう一つの人格があった。その人格の時は周囲に暴力をふるうし高圧的な態度をとっていた。

残り物

美江子は30代最後の年に理想の夫雅彦とめぐり逢い結婚した。美容師として独立していて仕事も出来るしハンサムだし愛情もくれる。どうしてこんないい男性が40歳まで独身だったのだろうか。

結末
理想の夫だと思っていた雅彦は20年前の連続婦女暴行殺人犯だった。

豹変

島田は悩んでいた。美人で愛嬌もある最高の妻と結婚したのに子供が出来なかったからだ。島田は妻に内緒でこっそり病院で検査を受けることにした。その結果、島田は女性を妊娠させることが出来ないことがわかった。そのことを打ち明けようとすると妻が「いいことがあった」と言うが。。

結末
妻の「いいこと」は自分が妊娠したことだった。つまり妻は他の男性と浮気していたのだった。

生命保険

冴えない男性と結婚した淳子。なぜ一流会社に勤務していて美人の淳子がそんな男性と結婚したのだろうか。淳子は結婚前にヤクザの一味に絡まれたのを夫に助けてもらった過去があったのだった。いざという時に助けてくれる夫は生命保険のような安心感があると思っていた。

しかしある日夫の劇団仲間の写真を見て淳子は驚いた。

結論
淳子に絡んできたヤクザは夫の劇団仲間だった。つまり夫の自作自演だった。

痴漢

英男はチンピラ達に痴漢に仕立て上げられた。冴えない中年男と思われてチンピラに目をつけられたのだ。子供がいる英男は事を荒立てないためにチンピラたちに言われるままに金銭を支払った。しかしチンピラたちの要求はどんどんエスカレートしていくばかり。そんなある日銃殺されたチンピラ達の死体が見つかる。

結論
英男はもとプロの殺し屋であった。15年前に引退していたがチンピラ達を処分するために殺し屋時代の腕を発揮した。

ブス談義

女優級の美人である真美と結婚した男。友人からも羨ましがられて満足していた。しかし一つだけ不思議なことがあった。なぜか自分の娘がなぜかブスなのだ。

結論
真美は男の元同級生でブスとバカにしていた女だった。整形により女優のような顔を手に入れていた。ちょっと百田氏の別の作品モンスターを思い出す。

再会

深雪の職場に暴力が原因で離婚した元夫が現れた。夫はかつての暴力や自分の至らなさを謝罪した。そして深雪が現在交際を申し込まれている男は実はとんでもない女たらしであることを告げる。そしてそれだけ言うとあっさりと去っていった。

結末
元夫は今朝亡くなっていた。深雪の元に現れたのは元夫の幽霊が最後にやりのこしたこととして謝罪と忠告をしにきたのだ。

賭けられた女

人気作家大門のパーティーに美人の妻を伴って参加した三宅。三宅はギャンブル好きの大門を挑発すると大門は自分のポルシェと三宅の美人妻の一晩を賭けようと提案してきた。その提案に乗った三宅は賭けに勝利してポルシェを手に入れる。

結末
実は妻は本当の妻ではなく三宅の行きつけのデリヘルの女だった。女は三宅と結託して清楚な妻を演じて大門に狙わせ、挑発して賭けをしようとしたのだった。二人の狙い通り大門は賭けを提案してきてその賭けに勝った。

雪女

とても美人の妻、雪江と結婚した男。しかしそんな雪江との出会いは複雑だった。母が運転する車に乗っていた男は事故で崖から転落した。その事故が原因で母は亡くなったが、男は一命をとりとめ入院した。そこで雪江と出会って結婚したのだった。

男は最近思い出すことがあった。それは失っていた事故の時の記憶だ。車が崖に落ちたのは母が運転を誤ったからではなく宇宙人が現れて金縛りになったからだったのだ。その宇宙人たちは事故の責任を感じており、即死してしまった母は助けられないが男のことは助けるといった。その後宇宙人たちは自分たちのことを忘れさせるように薬を飲ませた。

そのことを雪江に話すとあなたは疲れていると言い、薬を持ってきてくれた。

結論
男は薬を飲んだら宇宙人たちのことを再び忘れていた。美人の妻雪江は宇宙人だった。

ビデオレター

亡くなった妻の友人から、妻のビデオレターが男に届いた。そこには夫が妻を手に入れるために当時の交際相手にお金を使って別れさせてたこと、妻の父の工場の経営を追い込みその後助けるという自作自演を行ったこと等すべて知っているというものだった。そしてさらに驚くべき内容が。。

結末
自分の子供だと思っていた3人の子供は男が別れさせた妻の元恋人との間の子供だった。

ママの魅力

とても太ったママと痩せてスマートなパパ。二人ともとっても仲がいいがどうしてそんなに仲が良いのか不思議な少年。そんなある日犬に襲われた少年をママが助けてくれた。その体には龍のタトゥーがあった。

結末
ママは伝説の怪物プロレスラーだった。

淑女協定

美人の妻絵理と結婚した中島。絵理とはお見合いパーティーで出会った。会社では社内結婚が多かったが中島は嫌だった。なぜなら自分の妻が昔社内の誰かと付き合っていたと考えると耐えられなかったからだ。

結末
絵理は元出張ソープ嬢だった。

深夜の乗客

タクシー運転手である安夫。そろそろ帰ろうかと思っている頃、ひどく酔っぱらった女性客が乗車してきた。女は怪しい雰囲気だったが仕方なく乗せて行くことに。家まで着くと女はお金がないから取ってくるといい家に入っていった。しかしいつまで経っても出てこないため安夫は家を訪ねると一人の老女が出てきた。安夫は事情を説明すると老女は額に入れた写真を持ってきて、その子は亡くなったうちの娘だという。その話を聞いた安夫は老女を振り切り家の中に入っていく。

結末
家の中にはタクシーに乗っていた女性がいた。安夫は5年前にも同じ手口に引っかかったことがあったので今度は騙されなかった。

隠れた殺人

気難しい学者の父が亡くなった。遺品を整理していた珠代達。その中から閉ざされた箱が出てきた。珠代達が中を開けてみると。。

結末
箱の中には幼女の裸の写真があった。その幼女は珠代の幼稚園時代の親友で川に溺れて死んだと思われていた子だった。

催眠術

真一は美人妻の清香と結婚していた。清香は年下だが真一は尻に敷かれていた。妻に言うことを聞かせようと友人から教わった催眠術を試してみることに。見事催眠術にかかった妻。言いなりになった妻に真一はいたずら心から下世話な質問をする。その質問の結果は妻は過去20人の男と関係を持ち、現在は真一の上司と関係があるというものだった。真一の顔からは涙がこぼれた。

結末
清香は真一の催眠術には全くかかっておらず、かかったふりをして真一をからかっただけだった。つまり全て嘘。

幸福な生活

ある男の話。娘も大人になり結婚相手を連れてくる年になった。そして妻とはずっと仲の良い関係を続けてこれて幸せな老後を送れると思っていた。。

結末
実は男は植物状態になっており全ては幻想であった。

まとめ

基本的に後味悪い話が多いです(笑)。なので読後のさわやかさ重視の方は読まないほうが良いです。最後の一行で驚きたいという方にはお勧めできる1冊です。

 

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